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更新日:2024年3月27日

離乳完了期(1歳~1歳6カ月頃)のポイント

形のある食物をかみつぶすことができるようになり、必要なエネルギーや栄養素の大部分を母乳または育児用ミルク以外の食物からとれるようになると離乳の完了です。

1歳ごろになると、大人の食事から取り分けて、味や固さを調整すれば、いろいろなものを食べられるようになります。

食べ方の目安

1日3回の食事リズムを大切に、生活リズムを整えましょう。

手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみを増やしましょう。

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調理形態と目安量

調理形態

歯ぐきで噛める固さが目安です。

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1回あたりの目安量

主食

 軟飯90g~ごはん80g

副菜

 野菜・果物:40~50g

主菜

 魚15~20gまたは肉15~20gまたは豆腐50~55g

 または全卵1/2~2/3個または乳製品100g

この時期のポイント

  • 食事は1日に3回、その他に1日1~2回、食事を補う間食(おやつ)を必要に応じて与えましょう。(※1参照)
  • まだ大人と同じものが食べられるわけではないので、奥歯が生えそろう3歳頃までは、食べものの固さや大きさなどには配慮が必要です。味つけも、素材の味を生かしたうす味を基本とします。(※2参照)
  • 野菜は角切り(8~10ミリぐらい)や、いちょう切りなど、切り方を変え、噛む練習をします。
  • 食べ方は手づかみ食べで、前歯で噛み取る練習をしながら一口量を覚えます。その後、スプーンやフォークなどを使って自分で食べるようになるための準備をしていきます。
  • 「離乳完了=母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態」ではなく、子どもの成長や食べる量に合わせて、必要に応じて与えます。
  • 食べる量は個人差があるので、あまり量だけにはとらわれず、身長や体重の増加も確認しながら、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事になるよう心がけます。

食べる姿勢

足底が、床やいすの補助版につく姿勢で、垂直に座り、ひじの関節がテーブルにつく程度にしましょう。

(まっすぐに座ってひじがテーブルにつく)

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手づかみ食べについて

手づかみ食べは9カ月頃から始まり、「自分で食べたい」という気持ちの表れです。

食べものをさわったり握ったりすることで、固さや温度、触感などを体験し、食べものへの関心につながり、自分から食べようとする行動につながります。

手づかみ食べが上達してくると、そのあとのスプーンやフォークなどの上手な使い方につながっていきます。

手づかみ食べの時期は、お皿の中の食べものを手でかき回したり、床に落としたり、ひっくり返したりなど、遊び食べが見られます。

工夫して十分に手づかみ食べを体験させ、上手に食べられた時はほめてあげ、自分で食べる意欲を引き出すことが大切です。

ただし、遊んでばかりでほとんど食べずに、食事に時間が長くかかるようなら、遊びと食事の区別をつけるため、食事時間は30分ぐらいで切り上げましょう。

手づかみ食べのポイント

手づかみ食べのできる食事内容に

 ごはんをおにぎりに、野菜の切り方を大きめにするなど、手づかみ食べしやすい形状のメニューになるよう工夫しましょう。

 食べものは子ども用のお皿に、汁物は少量入れたものを用意しましょう。

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汚れてもいい環境を

 エプロンをつけたり、テーブルの下に新聞紙やビニールシートを敷くなど、後片付けがしやすいように準備しましょう。

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食べる意欲を尊重して

 食事は食べさせるものではなく、子ども自身が食べるものと考え、子どもの食べるペースを大切に。

 子どもが自ら進んで食べるには、食事時間におなかがすいていることが大切です。

 たっぷり遊んで規則的な食事リズムを作りましょう。

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食具と食器

手づかみ食べが上手にできたら、スプーン食べにチャレンジ!コップ飲みの練習もしましょう。

  • 1歳3カ月~1歳6カ月頃には、スプーンやフォークなどを使って食べ始める子もいます。ふちの立ち上がったこぼしにくい器や先の丸いスプーンなど、食べやすい食器やスプーンを用意しましょう。
  • コップ飲みの練習を始めてみましょう。はじめは小皿のような浅い器や茶わん、空のコップを持たせてみましょう。

持ち方の変化

1 ⇒ 2 ⇒ 3

※1 おやつについて

子どもは胃が小さいため、1日3回の食事では、エネルギーや栄養素が不足することがあります。

それを補うために、必要に応じて間食(おやつ)をあげます。

  • 食事と同様に、おやつも生活リズムに沿って、決まった時間に食べましょう。
  • 1日に1~2回時間を決め、食事に影響しないよう量にも気をつけましょう。
  • 内容は、食事の一部と考えて、おにぎりや芋類、乳製品、果物などがおすすめです。甘いお菓子やスナック菓子、ジュースは避けましょう。
  • 水分を補給する良いタイミングでもあるので、カフェインを含まない麦茶や水なども一緒にとりましょう。

※2 食べにくい食品について

1~2歳児の食べにくい食品例として、下記のようなものがあります。

調理方法を工夫したり、この時期は与えないなど、配慮しましょう。

食品の特徴 主な食品 調理の留意点
弾力性の強いもの かまぼこ、こんにゃく、いか、たこ この時期には与えない
皮が口に残るもの 豆、トマト 皮をむく
口の中でまとまりにくいもの ひき肉、ブロッコリー とろみがあるもの
ペラペラしたもの わかめ、レタス 加熱して刻む
だ液を吸うもの パン、ゆで卵、さつまいも 水分を加える
誤嚥(ごえん)しやすいもの* もち、こんにゃくゼリー この時期には与えない

噛みつぶせないで、

口にいつまでも残るもの

うす切り(スライス)肉

しゃぶしゃぶ用の肉(牛・豚の赤身のもも肉)は食べやすい

たたいたり切ったりする

*誤嚥(ごえん):食べ物が気道に入らず、誤って気管に入ること

食品による子どもの窒息事故に注意!

奥歯が生えそろっていない小さな子どもは、噛む力や飲み込む力が十分ではないため、硬いものや丸ごと飲み込んでしまうものに注意が必要です。

食べている時は子どもから目を離さないようにしましょう。

  • ミニトマト、ぶどう、さくらんぼ、うずら卵、丸いチーズ ⇒ 4等分、軟らかくするなどしてよく噛んで食べる
  • パン、おにぎり、芋 ⇒ 一口量を多くせず、水分をとってのどを潤してから食べる
  • ナッツ類、豆類、あめ、ラムネ ⇒ 与えない

フォローアップミルクについて

フォローアップミルクとは、離乳期から幼児にかけて不足しやすい鉄やビタミンDなどの栄養素を含む食品です。また、牛乳では過剰になるたんぱく質、ミネラルが少ないことも特徴です。

離乳食が順調に進まず、鉄不足が考えられる場合などに使う場合は、生後9カ月以降にします。

育児用ミルクを使っている場合は、ミルクにも十分な量の鉄が入っているので、フォローアップミルクに切り替える必要はありません。

母乳の場合、鉄の補給のためにフォローアップミルクを使う時は、母乳を減らしたりやめたりする必要はありません。

好き嫌いなどのお悩みについて

  • 自分から食べたい気持ちを引き出すためには、食事時間に空腹であることが大切です。食事のリズムを大切に、生活リズムを整えましょう。授乳が頻回の場合は、授乳リズムも見直してみましょう。
  • 食事の形態が子どもに合っているか確認し、調理法、切り方、盛り付けなどを変えたりして出してみましょう。
  • 食事時間が長くなったり遊びだしたら食事を切り上げるなど、メリハリも大切にしましょう。
  • 気分により食べないことも多いため、1~2度食べなくても嫌いと決めないで、定期的に食卓に出しましょう。
  • 無理に食べさせようとせず、家族と一緒に楽しい雰囲気の中で食べるよう心がけましょう。

大人の食事もバランスよく!

1歳頃になると、1日3回、家族と一緒に同じものを食べることが多くなってきます。

パパやママは好き嫌いせずバランスよく食べていますか?毎日朝ごはんを食べていますか?

育児や家事などで自分の健康のことは後回しになりがちですが、元気で子育てし続けるためにも、

この機会にぜひ大人の食生活も見直してみましょう!

野菜を食べよう!ふじさわベジプラス

 

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