新型コロナウイルス感染症対策～藤沢市民病院の対応（2020年6月1日記者会見・案件3の1）

　続きまして、「新型コロナウイルス感染症対策」について説明いたします。会見の冒頭でも申し上げましたが、5月25日に緊急事態宣言が解除されました。そこでまず、市民の期待に応え、医療の最前線で活動いただいております、藤沢市民病院の常田院長にお越しいただいておりますので、藤沢市民病院におけるこれまでの取り組みなどについてご報告いただきます。

藤沢市民病院　常田康夫院長からご報告

　日頃から藤沢市民病院の運営にご理解・ご協力をいただき、ありがとうございます。先週、緊急事態宣言が解除されたところですが、未だ感染を心配して受診を控える患者さんもいらっしゃることから、藤沢市民病院の新型コロナウイルス感染症に対するこれまでの対応、並びに今後の方針について公表することで、安心して受診していただければと思い、お時間を頂戴いたしました。お手元の資料をご覧ください。

　まず、「1.これまでの対応」でございますが、新型コロナウイルスの感染拡大から4か月余りが経過いたしますが、当院は「湘南東部2次保健医療圏」唯一の「第2種感染症指定医療機関」として、本年2月以降、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の患者さんをはじめ、数多くの新型コロナウイルス感染症の患者さんを積極的に受け入れて、治療にあたってきました。現在までに治療した患者さんは50例近くになります。

　受け入れを開始した当初は、厚生労働省からの指導のほか、当院の職員およびその家族に対しまして、病院の受診を断られたり、お子さんが嫌がらせを受けたりするなど、風評被害が発生する懸念もあったため、これまでは敢えて新型コロナウイルス感染症への当院の対応について、公表を差し控えてきたところでございます。患者さんの内訳につきましては、記載のとおりでございます。

　続いて、「2.現在の取組」でございますが、現在当院は、新型コロナウイルス感染症の拡大を見据えた医療体制「神奈川モデル」の高度医療機関として、主に重症の患者さんを中心に治療を行っており、入院数は一時期に比べて減少してきています。
　この間の院内の取組といたしましては、陽性患者さんと一般の患者さんの動線が交わらないエリア分け、医療スタッフの適切な防護具の使用、手洗いの励行、消毒など、感染予防対策の基本を徹底して行ってきており、今日までスタッフおよび他の患者さんに、一人も院内感染を生じることなく危機的な状況を乗り越えてきました。

　続いて、「3.マスク等の寄贈」につきまして、現在は店頭でマスクが売られているなど、流通は多少改善されてきましたが、物流の停滞によりまして、防護具が不足する中、大勢の市民の方、企業の皆様、国や県、海外からもマスクをはじめ数多くの温かいご支援を頂きました。この場を借りて心より御礼申し上げます。

　最後に、「4.今後について」でございますが、当院は第2種感染症指定医療機関であると同時に、救命救急センターを併せ持つ地域の基幹病院でもあります。したがいまして、コロナ陽性患者さんだけではなく、救急患者さんはもとより、その他様々な医療を必要とする地域の患者さんを受け入れて、治療するという使命があります。

　コロナ陽性患者さんが院内で治療を受けていることで、院内感染を心配される方もいらっしゃるかと思いますが、先ほども申し上げましたように、当院では陽性患者さんと一般の患者さんの動線が交わることの無いようエリア分けを厳格に行い、感染防止策を徹底しておりますので、どうぞ、安心して受診してくださるようご案内致します。

　今後も行政の支援の下、藤沢市医師会・歯科医師会、ならびに近隣の医療機関と連携を図りながら、市民の健康を守るため、スタッフ一同、安全で質の高い医療を提供するよう努めてまいります。

資料

• 記者会見資料（PDF：116KB）

この件に関するお問い合わせ先

病院総務課（内線6652）